今日はミナミちゃんが楽しみにしていた工場見学。ほこりや雑菌が入らないように専用の防塵服を着て、製造工程と実施される基本的な検査について、青山係長に教わります。
ミナミさん、化粧品はただ原料を混ぜればいいというわけではなくて、混ぜる順番や温度、機械にかける時間や機械の速度などでバルク(※1)の品質や使用感が変わるって知ってたかい?
同じ原料を混ぜ合わせても、違ったものができるんですか?
そう。原料を混ぜ合わせる順番を変えると、きれいに混ざらないこともあるし、熱に弱い成分もあるからね。企業秘密の部分だから、詳しくは開示できないけど、使用感が良くて美容効果がきちんと出るように色々な工夫がされているんだよ。
じゃあ、同じ品質のものを継続して生産するために、細かいところまで決められた工程で製造されるんですね。
品質を確認することはとっても大切なことだから、製品によっては検査項目を増やしたりもするけど、バルク調整の際には、こんな検査をするよ。
細菌検査の合格が出るまでは通常3日程度時間がかかるから、その間バルクは一定の温度に保たれた定温室で保管するんだ。万が一規格を外れたバルクがあれば、残念だけどこの時点で廃棄。事故を未然に防ぐ意味でも、実はとっても重要な作業なんだよ。
製造工程中にバルクの不良があったまま出荷してしまったら、1本だけではなくて、同時に製造したロット(※3)全てが不良品になってしまいますものね。